TRACK LIST
[収録曲]
1.No Other Love
2.EYE MAKE
3.My Life
4.Fantastic
5.Happy Ending
6.Feels Like A First Time
7.Violet Rain
8.Yokogao
9.Tasty
10.Knock
11.Love U For Life
あなたはきっとどこかで、その歌声を耳にしたことがあるはずだ。鮮やかなメイクアップをキメて、心の扉を優しくノックする彼女の歌声を。
その圧倒的なオリジナリティを宿した歌声の持ち主とは、シンガーソングライター山下絵理。大反響を得た香取慎吾主演のTBSドラマ『家族ノカタチ』主題歌「Unpredictable Story」やCMソングなどで熱い注目を集める彼女が、シングル4作品を経て待望の1stアルバム『EYE MAKE』をリリース。山下絵理最大の魅力は、日本の音楽シーンで他に見かけないような繊細で美しいウィスパーボイスと、時に躍動的に空高く突き抜ける力強さを併せ持つボーカリング。その実力を存分に堪能できる本作では、宇多田ヒカルや加藤ミリヤ、BENIなどを手掛けた音楽プロデューサー村山晋一郎と、R&Bシンガーソングライターであり音楽プロデューサーとして多角的に活躍の場を広げているHI-Dが全面的にバックアップ。山下絵理の稀有で表現豊かなボーカルワークと融合し、高いレベルで彼女の多彩な表情と世界観を引き出した、まさに“満を持して”のアルバムとなっている。
本作では新たにリマスタリングしたシングル曲「Knock」「Happy Ending」「Tasty」のほか、旧知の仲である山下・村山・HI-Dの3者が渾身の想いと技術を詰め込んで書き下ろした8曲を収録。ellie名義の客演作品ではなかなか挑戦できなかったサウンドに挑み、コーラスワークにもこだわり抜いて過去最高“超絶”丁寧に作り込んだという。今作では思う存分自由に遊び、“アーティスト山下絵理”として可能性の羽を広げた作品に仕上がった。
表題曲である「EYE MAKE」では、自分に魔法をかけるようにアイメイクで変身した女性が勇気を出して1歩踏み出し、“Yes, I love you”と素直な気持ちを歌い上げる。アルバムには、“どんなに現状や未来が変われないように感じていても、EYE MAKEで美しく変身するように、センスやアイデアや工夫・信念で、楽しみながらどんどんパワーアップした自分をデザインしていこう”という山下絵理のわずかな光や希望を信じる強いメッセージが込められている。この作品自体が、思い通りにはいかず疲弊したり挫折したり、不透明で混沌とした今を生きる“あなた”へのエールだ。
80年代の包み込むようなシンセやドラムの音質やコーラスの積み方にもこだわったと言う「Feels Like A First Time」では「中学生の頃にPrinceの音楽に出会って“こんな音楽作れるようになりたいなぁ”とぼんやり夢見て作曲家・アレンジャーになって35年、やっと実現した気がする」と村山が語るほどの出来栄え。彼女の歌声は非常にカラフルで表情豊か。本作では、その魅力を十分に楽しめる。
山下絵理は憂いや悲しみ、孤独をどこかに抱えながら、常に人に寄り添うような、希望や願いを込めた曲を歌い続けてきた。それが圧倒的な歌唱力のみならず、彼女が多くの人を惹きつけて止まない理由であろう。奇しくも『EYE MAKE』は本人の誕生日にリリース。本作は彼女がこれまで大切に1音1音積み重ねてきた過去から現在までの集大成、常套句で言えば名刺代わりの作品だ。ただ同時に、この1stアルバムは、前へ進むためバキッと新たなアイメイクを施した山下絵理の“Re:birth”であり、“一緒に進もうよ”と今を生きる全ての人の背中を押す彼女なりの狼煙である。さぁ、メイクアップして出かけよう。扉を開いた向こう側の景色は、きっと素晴らしいはずだから。
作品紹介
[プロフィール]
山下絵理ソロ名義でシンガーソングライターとして新たな世界を発信し続ける中、ellie名義でもフィーチャリングボーカリストとしても様々なアーティストの作品に参加。リリースされた作品数は90を越え、その中の多くの楽曲がiTunesチャート4週連続1位、iTunesダンスチャート4週連続1位、HIPHOP / SOUL 3週連続1位、R&B / ELECTRO / DANCE 4週連続1位などにランキングし、その歌声は絶大な人気を誇っている。
映画『パラダイス・キス』の劇中挿入歌、フジテレビドラマ『ディア・シスター』挿入歌の数曲作詞とボーカルを務め、ドラマチックな歌声として話題を集めた。2016年には日本テレビドラマ『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』の挿入歌とともに、TBS日曜劇場『家族ノカタチ』メインテーマ「Unpredictable Story」、サブテーマ曲の作詞とボーカルを務め、音楽・芸能界・視聴者の間で大きな話題を呼び、ネットのトップニュースに。“冬ドラマ好きな主題歌ランキング”1位を獲得するなど異例の反響を呼んでいる。
[文:ノグチアキヒロ]